測量とは、『距離』『角度』『高さ』を用いて地球上の位置関係を測り、その結果を数値や地図に表わす事をいいます。
測量の定義を測量法により述べれば、『測量とは、地上の諸点間の幾何学的な相互関係を測り、各地点の絶対的・相対的な位置や地表の形状を決めること、 あるいは、さだまった位置を地上に表示すること』、です。簡単に言い換えると、『座標値の無い位置に座標値を持たせたり、 設計計算等で算出された座標値を現地に復元(鋲や杭等を設置)する作業』を測量作業といいます。
測量業界の呼び名を使えば、現実の位置や形状を測り、決めることを『測量』といい、図面上ので面積計算などを行い、設計図面から地上に表示することを『測設または杭打ちまたは逆打ち』と言います。 また、測量作業のうち、野外で測量機などを用いて測定や測設をすることを『外業』、室内でパソコン等を用いて計算や作図、資料作成することを『内業』と言います。これは、測量機を扱う『建築業』『土木業』『測量業』 『土地家屋調査士業』全ての業種に対していえることです。
基本測量、公共測量または基本測量および公共測量以外の測量を請け負う営業
基本測量……国土地理院が行う全ての測量の基礎となる測量
公共測量……測量に要する費用の全部もしくは一部を国や地方公共団体が負担し実施する測量(公共測量作業規定に基づいて行われる)
基本測量・公共測量以外の測量……基本測量、公共測量の測量成果をりようする測量で、法律で定めたものを省いた測量です。
上記の分類に入らない測量……私有地等で大工による個人住宅建築など、公の測量成果を利用しない測量。
基準点測量……各種測量の基準となる点の測量
地形測量………土地の地形等の現状を把握するための測量
路線測量………道路等の建設・改良のための測量
河川測量………河川等の改良・維持管理のための測量
用地測量………公共事業に必要な用地の買収のための測量
区画整理測量…区画整理事業に伴う測量
台帳整備測量…下水道等の公共施設の維持管理のための測量テーマ(自分の主張)説明
※その他GPS測量やGISなどシステム関連事業など多岐に渡る業務をこなす場合も多い。
観測準備
観測計画、現場での測点杭打ち等
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観測作業
測量機を使用して現場で実際の測量作業を行う。
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計算処理
観測作業の結果のデータを利用し、誤差や面積等の計算を行う。
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作図
計算処理を利用し、結果を図面化する。
レベルと標尺(アルミスタッフ)により直接的な高さを求める方法。
測定準(進行方向)がAからBになる場合、Aの標尺を読む事(値a)を後視(B.S.)、Bの標尺を読む事を(値b)を前視(F.S.)といいます。
AとBの値の差(a-b)がこのA点とB点の差になります。
測点 | 距離 | 後視(B.S.) | 前視(F.S.) | 標高 |
No.0 | 30.000m | 1.250m(1) | 10.000m | |
No.1 | 50.000m | 0.250m(3) | 0.300m(2) | 10.950m |
No.2 | 40.000m | 0.600m(5) | 0.800m(4) | 10.400m |
No.3 | 30.000m | 0.600m(7) | 0.100m(6) | 10.900m |
No.4 | 1.000m(8) | 10.500m |
※No.0を標高10mとした場合の水準測量の結果
広がりのある土地の状況、面積などを知るために行う測量を平面観測といいます。
方法としてはトータルステーション(光波)などを利用して、主要ポイント間を距離と角度の関係で把握し、 更に座標値に置き換えてポイント全体の関係をまとめ、図面化します。
測量ではその位置関係をX(縦),Y(横),Z(高さ)の値で表現するいわゆる座標で表現する場合もあります。
座標平面(座標系)は測量では2通りの表現方法があります。
土木測量において、道路や鉄道の様な細長い形状の敷設物の状況を測量する事を路線測量といいます。
また、その形状を図面にしたものを路線図と言います。
路線測量(路線図)においては道路そのものの形状を示すのみであり、道路が敷設される現状の状況(現況)や現況に即した道路の状況などがさらには必要となります。
その為の測量として道路の進行方向に縦割りに高低差を記録した縦断測量と横割りにした横断測量があります。
いずれも水準測量などの高低差の測量を行います。
縦断測量の成果を図面化したものを縦断図、横断測量の成果を図面化したものを横断図といいます。