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測量機の種類

オートレベル

セオドライト

トータルステーション

『高さ』を測るにはオートレベルを使用します。

オートレベルを三脚に水平に据え(測量機の設置を据える<すえる>という)ることにより、 望遠部を回転させても常に同じ高さを見ている事になり、 各箇所のアルミスタッフ(大きなのサシの様な物)のメモリを読み取ることにより、各箇所の高さの差を測ります。

オートレベルの種類

オートレベルの据え方

オートレベルの使用例

オートレベル

『角度』を測るには電子セオドライトを使用します。

電子セオドライトは『電子』をのけて『セオドライト』や『トランシット』などの呼び方をする場合もありますが、 実際の製品名は『電子セオドライト』です。

セオドライトは、2点間の角度を測る測量機です。角度の表示には度分秒で表示します。

測量の角度は円1週を360°(度)とし、1°=60′(分)、1′=60″(秒)と表します。 単位は時間と同じです。

セオドライトでは縦の角度(高度角 VA = Vertical Angle)と横の角度(水平角 HD = Horizontal Angle)を測ることができます。

セオドライトの種類

セオドライトの使用例

セオドライト

『高さ』『角度』『距離』すべてを測るにはトータルステーションを使用します。

トータルステーションも『トランシット』や『トラン』といった呼び名のほかに『光波』と呼んだりします。

トータルステーションではターゲットまでの『角度』と『距離』を同時に測り計算することで、 ターゲットまでの『水平距離』や『斜距離』、『高さ』を測ることができます。

光波で測る『距離』について

『距離』には3種類あり、

光波からターゲットまでの直接距離(斜距離 SD = Slope Distance)

斜距離を平面上に落とした時の距離(水平距離 HD = Horizontal Distance)

器械の中心(光軸)から対象物までの高さ(高低差 VD = Vertical Distance) があります。

斜距離と高度角と水平距離で高低差を計算できます。

トータルステーションの種類 距離

測量の誤差

高性能な測量機を使用する目的は誤差を少なくするためである。

測量において誤差が出ないことはありえません。

誤差の種類

◇自然影響による誤差
気差、球差……両差
・気差
空気の密度が変換することによって、光が屈折するために生じる誤差。
・球差
本来、地表は球形ををしているが、測量では、地表を平面とみなすため、 長い距離を測ると実際の地表と平面をに成した地表とのズレが大きくなる誤差。
※トータルステーション(光波)には球差・気差補正機能が付いているが、 オートレベルにはついていないため、球差の影響を受けない50m以内の測量を推奨している。
・温度による機材の伸縮や陽炎(かげろう)による誤差
温度、湿度などの気象、 自然現象などの影響による誤差であまり著しい場合には、作業を中止した方が良い。
◇測量機そのものが持つ誤差
3軸誤差
『視準軸』と『水平軸』のズレ
『水平軸』と『鉛直軸』のズレ
『鉛直軸』の元からの傾き

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このような誤差は、観測に用いる測量機、目標物等に何らかの衝撃が加わり、ズレを生じてしまった可能性があります。
このような場合は、機械の点検調整が必要と思われます。
◇人為的な誤差
測定者のミスや不注意、経験不足によっておこるものを錯誤(過失)といい、誤差とは言い難いもので、結構このケースが多い。
目盛りの読み方など測定者の個性(癖)によるもの
目盛りの読み間違い
測量機や目標物(プリズムや箱尺など)が傾いている
目標を正確にとらえていない
データの手入力から生じる入力ミス
その他によるもの
基準点(杭や鋲)自体が狂っている

測量機を使用する上での注意

1.測量機を運ぶ際、天秤担ぎをしない。

2.測量機が濡れた状態でケースにしまわない。

※測量器を濡れた状態でケースに片付けた場合は、必ず測量器と共にケースも直射日光を避けて乾かす事!
濡れたまま測量器を入れっぱなしにすると、水蒸気が測量機の中に入り、レンズに内部から水滴がついてしまうため。
こうなると、修理代金が高価になります。

3.測量機をケースから出し入れする場合は必ずケースのカギの施錠確認をする事!

※施錠せずにケースを持ち上げて、測量器がケースから落ちて転倒修理になる場合がある。

4.測量機の定期点検はマメに行う事!

※ ※メーカー推奨は現場毎に校正を進めていますが、料金的な問題もありますので、最低でも1年に1回は定期点検に出しましょう。
マメに点検に出すことにより、測量機自体の寿命も延びます。

5.測量機を運搬(車での移動)する場合は、衝撃を和らげられる場所(シート等)において移動しましょう。